借金なし大豆
私たちの育てている「借金なし大豆」とは、埼玉県秩父地域で大正時代より栽培が始まったと言われる「地大豆」です。
「借金なし」というユニークな名前は、借金があってもすぐに返せる(秩父弁で「なせる」)ほど収穫量が多いことに由来しているそうです。
甘みの成分であるショ糖が多く、国産大豆60品種の中で5番目に甘い、ほっくり美味しい大豆。
それにもかかわらず、効率化が進む中で、今ではわずかな農家しか栽培していません。
そんな稀少な品種に着目し、2021年6月より完全無農薬・無化学肥料での「借金なし」栽培を開始いたしました。
試行錯誤を重ねながらも、地域の皆さんと協力し「借金なし大豆」、そして国産地大豆を盛り上げるために頑張っていきたいと思います。
畑の沿革
2021年6月:秩父市内の遊休農地を活用し、栽培期間中 無農薬・化学肥料不使用で地大豆「借金なし」の栽培を開始。
2022年6月:「借金なし大豆」の「オーナー制度」として「マイ大豆株主」の募集を開始。
2022年9月:自社畑で育てた「借金なし大豆」を使った新製品、 「借金なしKinako」を150gサイズで発売開始。
2024年2月:「借金なしKinako」を100gの少量パックにリニューアルして販売再開!
借金なし大豆 栽培記録
「借金なし大豆」の歴史
大正時代 :秩父地方で栽培が始まりました。
甘味があって美味しく、病気に強く、収穫量も多い品種であることから
「借金なし大豆」と呼ばれ普及しました。
戦 後 :枝の低い位置からたくさんのサヤを付ける特徴があり、
機械での収穫に向かないことから、戦後に作付けが激減。
ほとんど栽培している人がいない「幻の品種」となっていきました。
2009年頃 :時を経て、埼玉県で保存されていた「借金なし」の種を使い
秩父郡横瀬町や秩父市下吉田地区で栽培が再開され、
「幻の大豆」復興に向けた動きが始まります。
2010年5月:全国12地域の地大豆を宇宙空間に送り込む「宇宙大豆プロジェクト」に
「借金なし大豆」が選抜され、他の19品種とともにスペースシャトルに搭載され、宇宙へ!
国際宇宙ステーション・日本実験棟「きぼう」に10ヶ月滞在ののち、
各地域に還ってきました。
詳しくはこちら https://soy.lne.st/soybeans/
2024年 :秩父地域で活動する諸団体からなる「秩父在来大豆借金なし推進協議会」が
リーフレット「借金なしのものがたり」を制作・発表。
行政(横瀬町、県農林振興センター)のご協力も得ながら
地域ぐるみでの「地大豆復興プロジェクト」が
いよいよ新たな章を刻もうとしています。
現在に至る。
今でも、わずかな農家さん・団体しか栽培していない希少な品種です。